一般化した映画製作委員会

一般化した映画製作委員会

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映画製作には、多額の費用が必要となります。ヒットすれば多大な利益をもたらしますが、逆に不振に終わるリスクも存在します。そこで、映画製作におけるリスクを分散するため、映画製作委員会方式が主流となっているのです。

 

一般化した映画製作委員会

 

映画制作のリスクを分散

 

映画製作のためには多額の費用が必要ですが、その作品がヒットするという保証はどこにもありません。特に、大作が不振に終わった場合、そのリスクを一企業で背負うのは、あまりにも大きな負担です。

 

そこで、複数企業が特定の映画作品に投資して制作を行う、映画制作委員会が主流になり、一企業に掛かるリスクを軽減することができるようになりました。

 

映画製作委員会の仕組みとは?

 

映画製作委員会には、主に映画会社、広告会社、商社、映像プロダクション、民間テレビ局といった企業が多く、それぞれが作品に資本を投入します。その作品の収益から投資額に応じた分配を受け取ったり、作品の二次利用に関する権利を得ることが出来る場合もあります。

 

また、出資企業はそれぞれの強みを活かして作品のプロモーションにあたります。作品のプロモーションには広告のノウハウが必須であり、そのため広告会社が参画しているケースが多いです。

 

2012年の興行収入が1位だった「BRAVE HEARTS 海猿」を例に見てみると、フジテレビ、ROBOT、ポニーキャニオン、東宝、小学館、エー・チームといった企業が名を連ねています。2位の「テルマエロマエ」では、フジテレビジョン、ソニーミュージックエンターテイメント、電通などが参画しています。

 

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多様化する映画製作の資金調達

 

映画制作委員会の設立は、映画製作を行うための資金を集める方法として大変有効ですが、あくまでも資金調達手法のひとつでしかありません。近年、制作費用調達のための方法は、実に多様化しているのです。それぞれ見ていきたいと思います。

 

@ファンド方式

映画ファンドとして賞金先物取引を行い資金を調達する方法です。投資家は投資金額に応じて、対象映画作品の収益から分配を受け取ることができます。テレビ局や広告会社といった映画業界に精通した企業のみならず、一般のきぎょうや個人も投資することができます。

 

ただし、ファンドを販売できるのは、一定期間「商品投資販売者」としての実績がある事業者に限られます。

 

A信託方式

事業者(委託者)が映画作品を信託会社に託し、映画の「受益権」を一般投資家に販売する方法です。投資家は「受益者」となり、受益者から集めた資金は事業者(委託者)に還元され、これが映画作成資金となるのです。この時、映画の所有権は信託会社に移ります。投資家は、映画の収益から配当を受け取ることができます。

 

B特定目的会社(SPC)方式

特定目的会社(以下SPC)を設立し、そこで映画作品を運用する方法です。まず、作品所有者はSPCに作品を譲渡します。SPCは譲渡された作品を元に、株式や債権を発行して投資家に販売します。

 

SPC方式と映画製作委員会方式の基本的な仕組みに違いはありません。大きく異なる点は、映画製作委員会の出資者が、主にプロモーションに関わる企業であったのに対し、SPC方式では一般投資家も出資することができるという事です。



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