DRMフリー音楽コンテンツの普及について

DRMフリー音楽コンテンツの普及について

このエントリーをはてなブックマークに追加  

デジタル著作権保護のためにDRMを構築したもののその極端な普及は、利用者の利便性ばかりか音楽・映像コンテンツの売上にも影響を及ぼすのが実際です。このような理由により音楽業界では、DRMを強化するよりも緩和する方向に動き出したのです。

 

DRMフリー音楽コンテンツの普及について

 

CCCD(コピー・コントロールCD)撤廃の動き

 

これまで触れたように、著作権の保護と利用者の利便性の関係は、一方を追求すれば他方を犠牲にせざるを得ないという位置関係にあります。音楽コンテンツのDRMが極めて強固だと、不正など考えていない利用者の利便性は逆に損なわれてしまうのです。

 

一つ前の記事で触れた「コピー・コントロールCD」では、私的な範囲での利用目的に複製したいと考えても、購入した楽曲をCD-Rに焼けなかったり、携帯・音楽プレーヤーに転送して聞くなどのこともできません。

 

あまりにもDRMが強固で縛られてしまうと、CD自体の売上低迷につながるでしょう。このような理由により、いったんCCCDを導入したレコード会社も、その後、撤廃する方向へ考えを転換したのです。

 

音楽配信もDRMフリーに

 

上記と同様な事態は、音楽配信の世界でも起こりました。2007年4月に世界4大メジャーレコード会社の一つイギリスEMIが、音楽配信用のコンテンツにDRMフリーのコンテンツを提供スタートすると発表したのです。そして、iTunesストアでは、2007年5月よりDRMフリーで高音質の楽曲配信を開始。

 

また、アマゾンでもDRMフリーを売りにMP3による楽曲の販売を開始したのです。そして今日では、DRMフリーは当たり前とも言われています。その一方で、レコード会社にとって、不正コピーの問題に対する悩みは続いています。

 

スポンサーリンク

 

クリエイティブ・コモンズとは何か

 

デジタル・コンテンツがさらに普及しているこの世の中で、今後も著作権の問題はコンテンツ業界での重要課題として取り上げられていくでしょう。最終節では、著作権の新しい考え方についてもふれていくこととします。

 

著作権に対する新しい考え方

 

デジタル化が進むにつれて、従来の著作権に対する考え方は自然と変更を余儀なくされていると言えます。そのような中で、スタンフォード大学のローレンス・レッシング教授は、「クリエイティブ・コモンズ」一連のライセンスを策定しています。

 

「クリエイティブ・コモンズ」は、著作物が円滑に流通する環境を整えることを目的に考えられています。そして、著作物の円滑な流通を実現するために、クリエイティブ・コモンズでは、次の4つのライセンス形態を明示しています。

 

  1. 帰属表示(著作権保持者の所在を明示する義務)
  2. 非営利利用(非営利に限り利用可能)
  3. 改変の禁止(内容の改変を禁止する)
  4. 同一条件許諾(改変が禁止されていないコンテンツから別のコンテンツを作成した場合、元のコンテンツの許諾を踏襲する)

 

レッシング教授の考えは、このような条件をコンテンツに表示し、コンテンツを再利用しようとする側が柔軟に対応できるようにしたいということでした。その一方で、このクリエイティブ・コモンズを示した者が、真のコンテンツ著作権所有者なのかを確認する方法がないということも事実で、これも問題視されています。

 

このような問題を抱えながらも、デジタル化の発展は、コンテンツの著作権管理の新たなあり方を考える良い転機となったのも事実です。



このエントリーをはてなブックマークに追加